医療向上、人材確保へ 山形大医学部と県健康福祉部が連携協定『山形新聞』2010年12月8日付

『山形新聞』2010年12月8日付

医療向上、人材確保へ 山形大医学部と県健康福祉部が連携協定

 山形大医学部と県健康福祉部は7日、地域医療の向上を目指し、連携・協力する協定を結んだ。同大の高度医療人研修センターや看護師リフレッシュ研修などの教育面と、県のナースセンターや医師修学資金などを組み合わせ、医療従事者の確保を図る。

 同大と県は2006年に包括協定を結んでいるが、県によると、医師確保などを目指して医学部と県の担当部局が協定を結ぶのは全国でも極めて珍しいという。

 両者が協力するのは(1)高度医療人研修センター(2)山形方式・医師生涯サポートプログラム(3)看護師リフレッシュ研修-の3項目をはじめとする地域医療向上に向けた取り組み。(1)は県内医療機関の医師が高度な研究や学位取得を目的に付属病院で循環型研修を行うため、同学部が11月に設けた。関連する診療科などとの調整役を果たしており、本年度開設した県の寄付講座「地域医療システム講座」の中に設置している。

 (2)は同大で医師を目指す学生を応援するプログラム。県は修学資金や後期研修医研修資金などの制度を設けており、医師の生涯教育を総合的にサポートする。(3)は免許を持っていても働いていない潜在看護師の復職を支援するのが目的。働きながら研修を受けられるのが特徴で、県はナースセンターを通じて研修後の就職をあっせんする。

 山形市の山形大医学部で行われた協定締結式では、山下英俊医学部長が「これまでも連携してきたが、生涯にわたって医療人を養成していくために発展させたい」、望月明雄健康福祉部長は「地域医療を一緒に守っていきたい。県内唯一の医師養成機関である医学部との連携は不可欠だ」などとあいさつ。協定書を取り交わし、今後の協力を確認した。

 

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