『北海道新聞』2010年11月2日付
「不断の努力が大切」 ノーベル賞・鈴木さん 日本記者クラブで講演
今年のノーベル化学賞受賞が決まった鈴木章北大名誉教授(80)が1日、東京・日比谷の日本記者クラブで講演した。国立大学や研究機関への予算措置について「全く独立した機関をつくって、(予算配分を)判断するべきだ」と提言した。
「研究内容にかかわらず、教授の有名度や地位で国の予算配分が決まっているのでは」との質問に答えた。
鈴木氏は「それは感じる」とした上で「(予算配分の判断には)政府や政府と関係がある人を除く一方、研究レベルが分かっている人でないと意味がない。難しいことではあるが、そうした第三者による機関をつくれれば、理想的だ」と説明した。
ノーベル賞に決まった有機化合物を簡単に作る画期的方法の発見については、「チャンスは誰にでもある。ただ、努力してゆかなければ幸運の女神は絶対にほほ笑みません」と、職種にかかわらず不断