地域貢献アピール、予算獲得へ 金大など国立大連合『北國新聞』2010年10月10日付

『北國新聞』2010年10月10日付

地域貢献アピール、予算獲得へ 金大など国立大連合

 2011年度の政府予算編成で「特別枠」の配分に国民の声を反映する「政策コンテスト」に合わせ、金大、富大、福井大、北陸先端科技大学院大の「北陸地区国立大学連合」が予算獲得に向けて、大学の果たす役割や地域貢献への取り組みを発信する活動を始めた。政策コンテストでは、国民の意見が査定の基礎資料となるため、各大学はホームページで意見公募への参加を呼び掛けたり、地域住民が参加できるイベントを企画し、アピールに躍起だ。

 政策コンテストでは1兆円超の「元気な日本復活特別枠」の配分を決める。各省庁が要望した施策について国民の意見を募る「パブリックコメント」を行った後、国会議員や民間有識者による「評価会議」で配分対象事業を絞り込み、首相が最終判断する。

 文部科学省の概算要求のうち、国立大の運営に関係する政策コンテストの対象事業は「教育研究基盤強化」や「授業料免除枠の拡大」など6項目。国立大の主要財源となっている運営費交付金が削減される中、「これ以上予算が削減されれば、教育研究経費や授業料免除枠を削らざるを得ない」(大学担当者)として、各大学とも特別枠獲得にかける思いは強い。

 北陸地区国立大学連合では、石川、富山、福井各県の地元紙に新聞広告を掲載し、各大学の特色や地域との連携、人材育成への貢献などをPR。ホームページにもパブリックコメントに協力を呼び掛けるメッセージを掲載した。

 また、国立大学協会の「国立大学フェスタ2010」と連携し、10、11月は集中的に大学の施設開放や教育研究活動の紹介を強化する。北陸連合でもシンポジウムや学生による法律相談、ホームカミングデーなどの開催を予定している。

 パブリックコメントの募集は10月19日までで、金大担当者は「まずは、地域とともにある国立大学の存在を市民に理解してほしい」としている。

 元気な日本復活特別枠 民主党の政権公約や新成長戦略の関連施策に重点配分するため、2011年度政府予算の概算要求基準で新設された。各省庁に一律1割の経費削減を求め、確保した財源を充てる。

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