【教職員・学生の皆様へ】「元気な日本復活特別枠」要望事業に関するパブリック・コメントのご案内について
平成22年9月28日
教職員 学生 各位
鹿児島大学長
吉 田 浩 己
「元気な日本復活特別枠」要望事業に関するパブリック・コメントのご案内について
平成23年度予算につきましては、要求額を前年度予算に比して総額10%を削減した上で、特別枠を設け、「元気な日本を復活させるための施策」を要望することとする「平成23年度予算の概算要求組み替え基準」(平成22年7月27日に閣議決定)により、概算要求・要望がなされました。
特別枠には、全省庁から189の事業が要望され、文部科学省からは、10事業が要望されております。
国立大学に関する要望事業には、授業料減免・奨学金の充実、特別運営費交付金による留学生・社会人受け入れ、プロジェクト研究、教育研究設備の整備、附属病院の機能強化等の諸事業及び国立大学施設の耐震化事業等が含まれております。
これらは、従来から行ってきた重要な事業であり、この予算が確保されなければ、実質的に、国立大学の教育研究基盤に不可欠な運営費交付金が削減されることとなり、大学運営が危機的状況に陥ることが懸念されます。
これらの要望事業については、外部の意見も踏まえて政策の優先順位づけを行う「政策コンテスト」を実施し、その優先順位に基づいて予算の配分が決められることとされております。
この「政策コンテスト」の前段階として、内閣府において、広く国民からの意見を公募するパブリック・コメントが実施されております。
国民の関心の少ない事業については、「政策コンテスト」の対象から除外され、予算措置が講じられないことが危惧されます。このような状況になれば、当該事業の実施に支障が生じるばかりでなく、本学としては、別紙に掲げるような重大な事態を招きかねません。
つきましては、授業料減免等の事業が、政府の政策として着実に実施されるよう、下記をご参考に、皆様の積極的な意見を応募されるようご案内申し上げます。
記
1.文部科学省の「元気な日本復活特別枠」要望事業は、以下の10事業となっています。
このうち、授業料減免・奨学金の充実は「④学習者の視点に立った総合的な学び支援及び「新しい公共」の担い手育成プログラム」、特別運営費交付金による留学生・社会人受け入れ、プロジェクト研究、教育研究設備の整備、附属病院の機能強化等の諸事業については「⑤「強い人材」育成のための大学の機能強化イニシアティブ」、国立大学施設の耐震化事業は「①安全で質の高い学校施設の整備」の中に位置づけられています。
①安全で質の高い学校施設の整備(国立大学施設の耐震化事業51億円を含む)
②未来を開く学び・学校創造戦略
③小学校1・2年生における35人学級の実現
④学習者の視点に立った総合的な学び支援及び「新しい公共」の担い手育成プログラム
(国立大学における授業料免除254億円を含む)
⑤「強い人材」育成のための大学の機能強化イニシアティブ
(国立大学法人運営費交付金630億円を含む)
⑥成長を牽引する若手研究人材の総合育成・支援イニシアティブ
(科学研究費補助金350億円を含む)
⑦元気な日本復活!2大イノベーション
⑧我が国の強み。特色を生かした日本発「人材・技術」の世界展開
⑨元気な日本スポーツ立国プロジェクト
⑩文化芸術による元気な日本復活プラン
2.各要望事業の概要の閲覧方法及び意見の提出方法
『「元気な日本復活特別枠」要望に関するパブリックコメント』については
(http://seisakucontest.kantei.go.jp/)をご参照ください。
なお、Webによるパブリックコメントへの参加にあたってはユーザー登録が必要です。
メンバー登録及び意見を提出する場合の手引については
(http://hh.kuas.kagoshima-u.ac.jp/kouhou/public/public.pdf)をご参照ください。
3.提出期限は、平成22年10月19日(火)17:00となっております。
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別紙
運営費交付金の削減により危惧される事柄
① 地方の国立大学法人は、人材養成、研究及び診療の重要拠点となっている。これらは、地域における人材の輩出、地域経済・地域産業及び地域医療を支えているものである。これらに対する財源としての国立大学法人運営費交付金の減額は、地域社会の崩壊をも招きかねない。
② 資源のない日本において、人材は唯一の資源である。また、科学技術創造立国とし発展していくためには、基礎研究から応用研究までの幅広い研究活動が必要である。これらに貢献する国立大学法人は必要不可欠な存在であって、その充分な研究活動に支障が生じる。
③ 国立大学法人運営費交付金が削減されることにより、授業料の値上げにつながりかねない。(学生及び保護者への負担増)
④ 国立大学法人運営費交付金が削減されることにより、授業・実習等の教育研究の質の低下を招く。
⑤ 国立大学法人運営費交付金の削減により、授業料減免や学生の経済的支援体制の崩壊につながる。
⑥ 地方国立大学法人の附属病院は、地域の中核医療機関であるとともに、医師養成機関としても大きな役割を担っている。医師不足による地域医療の崩壊が社会問題となっている昨今では、地域医療を担う医師を一人でも多く育成することが急務である。地方国立大学法人の国立大学法人運営費交付金が削減されることとなれば、県内唯一の医師養成機関としての機能低下は免れない。
⑦ 国立大学施設の維持管理は運営費交付金により賄われているが、これまで実施された運営費交付金の毎年度1%の削減により、現在でも十分な維持管理が行えない状況になっている。さらにこれ以上の削減が行われれば、施設のさらなる劣化の進行を招き、教育研究環境の維持や安全・安心の確保にも多大の支障が生じる。.
添付ファイル
ポンチ絵(PDF645KB)
参照ページ
意見を提出する場合の手引(PDF1.94MB)