11年度予算:文科省概算要求 肉を切らせて…? 「特別枠」狙い「要求枠」大幅削減『毎日新聞』2010年8月20日付

『毎日新聞』2010年8月20日付

11年度予算:文科省概算要求 肉を切らせて…? 「特別枠」狙い「要求枠」大幅削減

文部科学省が来年度予算の概算要求で、閣議決定した10年度予算の一律1割削減からさらに1000億円以上減額した額を示す方針を固めた。「超過削減額」の3倍の要望が「特別枠」で可能となっている今年の新方式を活用して、最終的には10年度予算を上回る額を目指す。19日の民主党文部科学部門会議で、中川正春副文科相が明らかにした。要求額で何を削減・廃止するか、注目を集めそうだ。

来年度の概算要求は、社会保障費などを除き10年度歳出から一律1割削減して要求する「要求枠」と、民主党マニフェストや新成長戦略などに応じて重点配分する「元気な日本復活特別枠」の要望の2本立て。要求枠を1割よりさらに削減すれば、差額の3倍を削減分の1割と合わせて特別枠で要望できる特典がある。ただ、特別枠は政策コンテストで順位付けされ、場合によってはゼロ回答の可能性もある。

文科省の10年度予算は5兆5926億円。一律1割カット分は5090億円で、さらに1000億円以上削減し、特別枠を含めた総額では10年度より2000億円上回る予算額を目指す。【本橋和夫】

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