『中日新聞』福井版2010年8月7日付
県立大の今後は 改革構想委初会合
県立大の今後の在り方を協議する「県立大学改革構想委員会」の初会合が6日、永平寺町の同大福井キャンパスであった。委員などからは研究の偏りや情報発信力の弱さなどの課題が挙がった。
委員会は2013年度から5年間の中期計画策定を前に、大学の目指す姿を探ろうと、教職員や学外の大学教員、経営者など12人で構成。年度内に意見をまとめて西川一誠知事に報告する。
この日は委員長の吉田優一郎理事長や下谷政弘学長ら約40人が出席。吉田委員長が「社会の変化が激しくできる限り現状を披露するので、対応策の議論をお願いしたい」とあいさつした。
大学側からは「就職内定率が高い」「顕著な研究成果がある」などの利点が挙げられた反面、「勉強しない教員もいて、研究に偏りがある」「留学生の受け入れが少ない」などの弱点も示された。
委員からは「中国やインドなど新興国と競争できる人材育成が必要」「看護学部は基礎を中心に据え、助産師など高度技術は大学院で」といった意見が出た。 (原田晃成)