地域医療の人材育成へ 岡山大で県寄付の講座本格化『山陽新聞』2010年7月14日付

『山陽新聞』2010年7月14日付

地域医療の人材育成へ 岡山大で県寄付の講座本格化

岡山県が、県北部を中心とした深刻な医師不足対策として岡山大大学院に寄付して開設した地域医療人材育成講座の特別講義が13日、同市北区鹿田町の同大医学部で始まった。人材育成などを狙いに5月に発足した講座が本格的にスタート。講義では、過疎地の医療に携わる新見市・哲西町診療所の佐藤勝所長らが学生に、やりがいについて熱く語った。

講座の教授には、佐藤所長と片岡仁美・同大病院卒後臨床研修センター医科研修副部門長が就任。2人が、1年生を対象に「地域医療って何?」と題して話した。

佐藤教授は保健、福祉、医療が一体となり住民の健康を守る「地域包括ケア」を説明、「いろんな人が協力して1人の患者を支える魅力を感じてほしい」と訴えた。片岡教授は「患者さんに寄り添うには、家庭や地域の実情にも目を向ける広い視点が必要」と強調した。

特別講義は計3回開講。1月には実習前の4年生に行うほか、地域医療をテーマにした公開シンポジウムなども計画している。

講座は、県と岡山大が協定を締結。2013年度までで、寄付総額は1億2000万円。地域医療を担う人材育成や教育カリキュラム、県北部などへの支援体制づくりなどを担う。

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