山大が東京設置の就職支援室、利用者数伸び悩み『朝日新聞』山形版2010年7月7日付

『朝日新聞』山形版2010年7月7日付

山大が東京設置の就職支援室、利用者数伸び悩み

首都圏で就職活動をする学生の支援拠点として、山形大が都内に昨年10月に開設した「キャリアサポートルーム浜松町」の利用が伸び悩んでいる。就職戦線が厳しい中で、なぜなのか。

東京都港区のJR浜松町駅前のビル6階。サポートルームの入り口には、山大のほか札幌大、東北学院大(宮城)の私大名が表示されている。3大学が就職情報に詳しい文化放送キャリアパートナーズに委託し、同社のカウンセラーが相談に応じる仕組みだ。

山大の板垣和司・就職支援ユニット長は「(委託は)心配だった費用負担がないということで、話がスムーズに進んだ」という。同社の岡田航三取締役は「地方大学の学生の傾向を知ることは、企業と話すうえでもプラスになる。他の就職情報会社がやりたがらないところにビジネスチャンスがある」と説明する。

だが、山大生の利用はこれまで約20人、40件ほどで、他の2大学より格段に少ない。

「電話予約などが必要なので、引っ込み思案な学生が来ない面がある。勇気を出して1回来てくれると、『来週また来ます』と言ってくれます」と岡田さん。志望の業界や企業を決めたうえで来る意識の高い学生が多いと言う。

山大は、学生向けの「人気企業訪問報告書」にサポートルームの案内を載せ、知名度アップに努めている。岡田さんは「まだ1年目なので数字はこれぐらいだと思う。ここに来た学生が、後輩にどう伝えていくかがカギ」と口コミ効果に期待を込めている。(八鍬耕造)

Proudly powered by WordPress   Premium Style Theme by www.gopiplus.com