内定決まらぬ学生支援、神大 異例の企業説明会 35社参加、28日に『読売新聞』2010年5月23日付

『読売新聞』2010年5月23日付

内定決まらぬ学生支援、神大 異例の企業説明会 35社参加、28日に

神戸大(神戸市灘区)は28日午前11時から、就職の内定を受けていない学生や大学院生を対象に合同企業説明会を開く。内定のピークが過ぎたこの時期の開催は初めて。県内随一の就職実績を誇る同大学でも、就職難への危機感が高まっている。

厚生労働省などが21日に発表した調査結果によると、大学を今春卒業した就職希望者の就職率は、前年同期比3・9ポイント減の91・8%。過去最低だった2000年卒(91・1%)に次ぐ低さだった。

就職の情報提供やアドバイスを行っている神戸大キャリアセンターによると、2009年度の就職相談件数は、08年度の倍近い2079件。納得のいく就職口が見つからず、早々に進学や留年を決める学生もいるといい、“異例の時期”の企業説明会に踏み切った。

当日は、県内外の製造業や金融機関、情報・IT企業など計35社が参加。企業説明や個別相談ができるといい、担当者は「中小企業への就職も視野に入れ、粘り強い就職活動をすることが大切」と呼びかけている。

広告や出版など約10社を受けたが、まだ内定がないという文学部4年の女子学生(22)は「夏までは就職活動を続けるが、決まらなければ留年するつもり。大学側がチャンスを作ってくれるのはありがたい」と話していた。

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