教育内容に66%「満足」/弘大・卒業生アンケート『陸奥新報』2010年5月9日付

『陸奥新報』2010年5月9日付

教育内容に66%「満足」/弘大・卒業生アンケート

弘前大学教育・学生委員会が卒業生を対象に行った教育に関するアンケート結果がまとまった。今後の大学への要望では、資格修得などのための深い専門知識を求める声が多かった一方、教育内容や学生生活などについての満足度は全体的に高かった。神田健策副学長は「大学教育では学生の質の保証が求められている。大学は専門学校ではないが、資格をどう取らせるかということは今後の重要な課題」とした。

同委員会は、卒業生対象の調査と弘大生を採用した全国の企業などを対象にした二つのアンケートを行っている。2005年から2年に1回実施し、今回で3回目。アンケートは実際に教育改善に取り入れており、過去の調査結果から浮き彫りになった外国語(英語など)の能力アップを図ろうと、今年度から外国語の必修単位を2単位から4単位に増やしている。

今回の卒業生対象のアンケートでは、在学時の教育内容の満足度、学生生活の評価、大学の教育、支援への要望などについて調査。06年9月から09年3月までの卒業生約4000人にアンケート用紙を送付し、886人から回答を得た。

教育内容全体の満足度では、5段階評価の上位である「満足している」「どちらかといえば満足している」と回答したのが全体の66・4%。学習や研究にかかわる施設、設備、備品に関する質問や就職活動への支援に関する項目でも「満足・どちらかといえば満足」との回答が半数以上を占めた。

弘大の教育や学生支援についての要望(複数回答可)では、今後どの分野の教育充実が望ましいか―の問いでは「深い専門的学力」が516人、卒業後に再び同大で学ぶとしたらどのような機会か―の問いでは「資格など修得のための特定の技術的・専門的知識を学ぶ機会」が487人と最も多く、資格修得などのための深い専門知識を求める声が多かった。

アンケート結果について、神田副学長は「学生にとっては就職などで資格が強みになっている部分があり、高い数値が出たのでは」と分析。満足度が高く、教育効果があったことに関しては、「大学が一生懸命取り組んでいることが表れた」とする一方、「不十分との指摘も一定数あり、改善方法を考えていきたい」と述べた。

Proudly powered by WordPress   Premium Style Theme by www.gopiplus.com