『日本経済新聞』2010年4月15日付
九大TLO、日本公庫と技術移転で連携
九州大学の技術移転機関(TLO)である産学連携機構九州(九大TLO、福岡市)と日本政策金融公庫福岡支店は14日、業務連携の覚書を締結した。日本公庫の取引先企業に九大の教員を紹介して共同開発などにつなげる取り組みを通じ、産学連携を推進する。
大学との共同開発などを希望する日本公庫の取引先企業に対し、九大TLOを介して九大の教員を紹介する。技術移転先の企業が資金調達する際は、九大TLOが日本公庫に融資制度の説明を求める。技術移転先の企業には、日本公庫が開催する経営支援セミナーなどの情報も提供する。
日本公庫は取引先企業の技術ニーズ、九大TLOは技術移転先の企業の資金需要などに迅速に対応できるようにする。九大の研究成果の事業化や産学連携を加速し、地域経済の活性化につなげる狙い。
九大TLOは特許やソフトウエアなど、九大の研究成果を企業に移転する目的で2000年に設立。日本公庫は同様の覚書を熊本大学や北九州市立大学などとも締結している。