ニュースレターNO.17
2010、2,24
公正な学長選考を求める裁判を支える会
事務局:高知県高知市曙町2-5-1高知大学教職員組合内
(TEL/FAX088-844-1489)
高知大学学長任命処分無効確認裁判いよいよ最大の山場を迎える!
前回のニュースレターNo16を発行したのは、いつのことかと調べてみたら、なんと昨年の9月15日でした。5ケ月ぶりの発行ということになります。前号のニュースレターでお知らせしたように、行政訴訟は9月18日から「弁論準備手続き」というプロセスに入りました。原告側(我々)と被告側(国)双方の主張の整理、争点の確認がこの間に行われてきました。9月18日、11月27日、そして2月19日に行われたこの「弁論準備手続き」には、原則として関係者のみが出席または傍聴を許されますので、多くの方に参加を呼びかけるということは行わないで来ました。しかし、やっとその「弁論準備手続き」が終了し、待ちに待った公開の場で,法廷での審理が開始されることになりました。
原告側証人申請認められる!
先般の2月19日の「弁論準備手続き」において、裁判所は私たち原告側の申請した6名の証人のうち5名を認め、公開の法廷で証人尋問(証拠調べ)を行うことを決定いたしました。いよいよ、私たちが長い間ずっと抱いてきた疑問を明らかに出来る実質審理が始まることになったということです。
「証拠調べ」は一日のうちに集中して行われることになっており、5月21日(金)が予定されています(午前11時開始、昼休みを挟んで午後1時から再開)。2月19日に裁判所が認めた原告側証人は以下の通りです。
・金庫に収められていた開票済みの投票用紙に勝手に「接触」し、「数え違いに気づいた」2名の職員:K氏及びB氏(B氏はすでに他大学に転出)。
・意向投票管理委員会委員長I氏。
・2名の原告:
根小田渡 前人文学部長(当時は学長選考会議委員。2007年10月17日まで同副議長)
高橋正征 前黒潮圏海洋科学研究科研究科長(当時 学長候補者の一人)
以上5名の証言が当日午前と午後に行われます。
また、証人としては認められなかった専門家証人1名については、同人からの意見書の提出が認められましたので、原告側の申請した証人は実質的にすべて認められたことになります。国側は「原告適格の欠如」をほとんど唯一の争点として、実質的な審理や証拠調べ等を回避することを狙ってきていましたが、結果として国側のこの戦略は根底から崩れたといっていいと思います。本当にやっと中身の審理に入れるのです.
公開の法廷で真相を究明し「学長任命」の闇を払拭しましょう!
これまでに何度も繰り返してきたことですが、ここでまたこの裁判の争点を確認しましょう。
我々原告は、この「学長任命」には重大な違法性があり、無効であると主張しています。その違法性とは
1) 権限のない職員(証人K氏、B氏)が開票作業終了後の投票用紙に「不正に」接触したこと。これは、投票そのものが無効とされてもおかしくないほどの重大な行為です。
2) 41票差と1票差という「二つの開票結果」が一義的に確定されないまま、学長選考会議が開催され、選考が行われたこと。
3) 上記の事情を知りながら、文部科学省が、高知大学からの「上申」を認め、学長を任命したこと。文部科学省への「上申」の文書には41票差の数字しか記載されておらず、学長選考会議での議論を前提とするならば「虚偽申告」とも呼びうるものです。そして、我々が大学側に開示させた文書によれば、学生や教員のホームページからのダウンロードも含む大量の資料を文部科学省は持っており、この申告が「虚偽」であることを十分知っていたはずです。そのような疑義に蓋をし,学長を任命した文部科学省の責任は重大です。
2年前の学長選考の「闇」は今も高知大学を覆っています。私たちは、この裁判をやりぬき真相を明らかにすることで、今我々の大学を覆う「闇」を振り払い、透明性を取り戻したいと切に思っています。高知大学再生のために更なるご支援をお願いします。
とりわけ、5月21日の公判の証拠調べには一人でも多くの教職員が傍聴に来られ、実際に何が行われたのかをご自身の目で確かめていただくようお願いします。これが最初で最後の実質的審理になるかも知れません。
5月21日(金) 11時00分~,13時30分~
証拠調べ
於 高知地裁