声 明 文 「大学予算の充実で地域の知的基盤の強化を」 平成21年12月3日 北東北国立3大学連携推進会議 弘前大学長 遠藤 正彦 岩手大学長 藤井 克己 秋田大学長 吉村 昇

声 明 文
「大学予算の充実で地域の知的基盤の強化を」

全ての国立大学法人を会員とする国立大学協会は、さる11月26日「大学界との『対話』と大学予算の『充実』を」と題した、平成22年度予算編成に関する緊急アピールを発表しました。これは、これまでの概算要求の内容や予算編成の動向、さらに行政刷新会議の下で行われたこれまでの仕分け結果に対し、以下の三点について意見表明したものです。

1. 大学予算の縮減は、国の知的基盤、発展の礎を崩壊させます。

2. 国立大学財政の充実に関する基本姿勢を貫いてください。

3. 政府と大学界との「対話」は、大学政策にとって必須不可欠です。

北東北に位置する国立三大学は、各地域における知の拠点として、地域の振興に重要な役割を果たしてきました。人口減少と高齢化が進み、産業活動の展開が不十分で、高等教育機関への進学率が全国平均を下回るこの地域にあって、人材育成を通じた地域への貢献、産学官連携に基づく地域の振興は重要な課題となっております。またこのことは地方の国立大学が主体的に担う大きな使命と考えています。

しかしながら、先の行政刷新会議における事業仕分けにおいて、「地域科学技術振興・産学官連携」関連事業が廃止となり、「競争的資金(先端研究)」や「国立大学運営費交付金(特別教育研究経費)」が予算縮減となったことは、地方国立大学が地域において築いてきた知的基盤を脅かすものであり、事態を深く憂慮せざるをえません。

これらの事業の廃止・削減により、地域から大学に寄せる負託に十分応えることが出来なくなり、ひいては地域の知的創造サイクルに重大な影響を与えることと懸念されます。国立大学の地域における存在意義に照らして、今回の事業仕分け結果の再考を強く願うものです。

平成21年12月3日
北東北国立3大学連携推進会議
弘前大学長 遠藤 正彦
岩手大学長 藤井 克己
秋田大学長 吉村 昇

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