|
トップへ戻る | 以前の記事は、こちらの更新記事履歴 |
《緊急声明》 5%人件費削減を強要する『行政改革推進法案』国会提出を阻止しよう 2006年1月13日 国立大学法人法反対首都圏ネットワーク事務局 昨年末の12月24日、政府は『行政改革推進法案』を1月20日に開会す る通常国会に提出することを閣議決定した(1)。同26日に開催された国大 協臨時総会において、文科省の小松法人支援課長は、要旨以下のように発言し たと伝えられる。「行政改革推進法案は国家公務員だけでなく独立行政法人と 国立大学法人職員にも及ぶので、向こう5年間に5%の人件費削減を行わなけ ればならない。法案は1月中に成立するので、成立次第、文科省は会議を招集 し、各国立大学法人に対して中期目標を書き替え、5%人件費削減の数値目標 を記入するよう指示する。」このことは、1月4日付の住吉宮崎大学長「年頭 の挨拶」(2)、同日付の菅野宇都宮大学長の「年頭所感」(3)においても 確認される(4)。 既に、文科省は、法人化時に予定された人件費総額を切り下げるために、昨 年夏の人事院勧告に準拠するよう各大学に事実上の指示を与えている。しかし、 効率化係数等による運営費交付金逓減のなかでは、人事院勧告準拠によっても なお人件費は明瞭に不足し、破綻するのである。実は、人件費削減5%はその 不足分にほぼ対応する。ここで注目しなければならないのは、この5%削減を 『行政改革推進法案』という法をもって有無を言わさず強行する路線が取られ ていることである。従来、人件費の抑制を目指す定員削減は閣議決定のレベル であったことと比較してみれば、今回の事態の重大さが了解されるであろう。 同法案の強行によって、一時的に人件費の破綻を見かけ上抑えることができる かも知れないが、国立大学の使命を果たす教職員の労働条件は急速に悪化する。 人件費削減に続いて、さらに効率化係数・経営改善係数の増加が現実のものと なろう。こうして国立大学の瓦解が加速するに違いない。 状況は全ての国家機関、独立行政法人組織においても同様であろう。法案の 詳細はいまだ明らかになっていないが、本ネットワーク事務局は、『行政改革 推進法案』にかかわる情報を精力的に収集し、提供する決意である。そして、 全ての国家公務員、独立行政法人職員、国立大学法人教職員が結束して、同法 案の国会提出を阻止するために緊急に立ちあがることを訴えるものである。 (1)○「行政改革の重要方針」のポイント(概要) http://www.kantei.go.jp/jp/singi/gyokaku/kettei/051224housin_s.pdf ○行政改革の重要方針(平成17年12月24日 閣議決定) http://www.kantei.go.jp/jp/singi/gyokaku/kettei/051224housin.pdf (2)http://www.miyazaki-u.ac.jp/president/president7.html (3)http://www.utsunomiya-u.ac.jp/gakucho/syokan-18.html (4)他に、大沼筑波技術大学長の学長日誌(12月26日) http://www.tsukuba-tech.ac.jp/soumu/diary/ 中村北大総長の年頭挨拶(1月4日) http://www.hokudai.ac.jp/bureau/socho/aisatu/20060104.html など。 行政改革推進法案報道集 |