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独行法反対首都圏ネットワーク

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                 国立大学独立行政法人化問題週報抄
                  Weekly Reports  No.114 2003.5.15
                   http://ac-net.org/wr/wr-114.html
                総目次:http://ac-net.org/wr/all.html
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                      目     次
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[114-1] 国会情勢速報 No.12(2003.5.15)
[114-2] 東京大学職員組合から衆議院文部科学委員へ 2003.5.15
[114-3] 編集人から衆議院議員 文部科学委員へのメール  2003.5.15
[114-4] 国立大学協会幹部の辞任を求める国立大学教官共同意見書 2003.5.14
  [114-4-1] 連署者名簿
  [114-4-2] 国立大学協会会則第28条:
  [114-4-3] 石副会長から各国立大学へ送付された文書
  [114-4-4]井上幸夫弁護士意見書 
[114-5] 国立大学全体投票中間報告 2003.5.12
  [114-5-1] 呼びかけ人
  [114-5-2] 機関別投票者数
[114-6] 国公立大学通信目次 http://ac-net.org/kd
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明日5月16日の衆議院文部科学委員会で、国立大学法人法案が強行採決され
ることになりました[114-1]。古屋圭司委員長は、議論は尽されたと主張し、
職権を行使することを宣言しました。これまでの議事録を見ると、問題点が指
摘されただけの段階ですので、議論が尽されたなどと言うのは、話しを聞いて
いなかったか、あるいは聞いても理解できなかった、ということを自白したも
同然で、まさに、委員長に相応しくない方が職権だけ濫用することを絵に書い
たような事態です。

古屋委員長は、小泉内閣発足直後に経済産業省副大臣に就任し、昨年10月に
現職に就くまでは文教関係に関与したことはありませんので、審議が理解でき
なくても仕方がないかも知れません。安部晋太郎議員秘書を務めていたことも
ありますので現内閣の忠臣の一人です。小泉内閣のただひとつの目覚ましい業
績と言われている国立大学制度廃止だけは、なんとしても実現しなければなら
ない、という現内閣の意気込みを感じさせる人員配置です。それは同時に、高
等教育と学術研究の氷河期を日本に呼びよせた業績により日本史に残ることを、
期せずして努力していることになるのですが、後世の評判などに関心のない政
治家にとっては気づかないことなのでしょう。

行政に大学改革白紙委任状を発行する、国立大学法人法案に危惧を持つ方は、
どうぞ、明日が日本の高等教育と学術研究の氷河期開始の記念日となることを
回避するよう、何かしてください。祈りを捧げることだけでも結構です。
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[114-1] 国会情勢速報 No.12(2003.5.15)
独立行政法人反対首都圏ネットワーク事務局/独立行政法人問題千葉大学情報
分析センター事務局:共同編集
http://www.ne.jp/asahi/tousyoku/hp/web030515jouhou12.html
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[114-2] 東京大学職員組合から衆議院文部科学委員へ 2003.5.15
http://www.ne.jp/asahi/tousyoku/hp/web030515tousyo.html
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[114-3] 編集人から衆議院議員 文部科学委員へのメール  2003.5.15
http://ac-net.org/dgh/03/515-to-giin.html
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衆議院議員 文部科学委員 のみなさま
Cc:国会議員のみなさま

明日の文部科学委員会で採決されると聞きましたので、一国立大学教官として、
国立大学法人法案についてお手紙を差しあげることにいたしました。

審議過程で、国立大学法人法案の問題点の数々が明らかになり、法人化に賛成
している人でも、この法案で大学は終わりだ、と判断する人が急増しています。
にもかかわらず法案の採決が明日行われ無修正で可決される可能性が高いと聞
いています。世紀に一度という大学改革について、行政の提案を無修正で容認
してしまうことは、自己権益の拡大に強い関心を持つ行政の習性を考えれば、
まことにあやういものを感じます。

  野党議員の方々が、この法案の種々の問題点を広汎に的確に指摘されてきた
ことには深い敬意を抱いております。しかし、理解に苦しむことは、野党第一
党がなぜ、法案の無修正可決を帰結する「修正案提出」をされたのか、という
ことです。多くの問題点を指摘しながら、なぜ、無修正の法案が可決されるこ
とを実質的に助けるようなことをされるのか。野党の役割のなかで主要なもの
の一つは、国立大学法人法案のような、政局の争点ではない法案については、
過半数与党の案が無修正で通ることがないようにするところにあるのではない
でしょうか。

  おそらくは付帯決議で「修正」することを検討されているのでしょうが、法
案の持つ無数の本質的問題が、法的に効力のない付帯決議によって、解決する
と本当に考えている方はいないのではないでしょうか。これまでの種々の付帯
決議が何の効き目も持っていないことは、よくご存知なのはずだからです。な
ぜ、付帯決議の内容をきちんと法律にしないのですか?行政が作った法律案は
国会議員が指一本触れてはいけないような神聖なものなのでしょうか。


  与党の方にもお願いしたいことがあります。

  審議の中で、この法案は、運用次第でよくも悪くもなるが、やはり賛成であ
る、と発言された方がいました。「運用次第でよくも悪くもなる」というのは、
法案はザル法である、という言うも同然です。「運用次第でよくも悪くもなる」
法律は、肝心なことを行政の裁量に委ねる法律であり、それを知っていて通す
ことは、三権分立の一翼を担う国会の議員として、みずからの存在理由を放棄
するも同然のことではないのですか?

  また、与党議員の方にも、国立大学を独立行政法人(別名:国立大学法人)
にすることを懸念する方もおられることが、自民党のニュースで報じられてい
ました。政党政治では、政党の判断が党員の個人的判断に優先することは自然
ですが、諸政党の政治的理念とは独立した問題については、党議拘束を外して、
それぞれの議員の方々が、個人としての考えに従って決におい投票するように
べきではないでしょうか。

  年々、政党政治への無関心が社会に広がっています。その理由はこういうこ
とではないでしょうか。議員のかたの大半は、所属する政党のコマとしてしか
活動が許されず、議員一人一人のかたが豊かにもっておられる個性と独自の信
念を活かして政治の舞台で活動されたならば伝わってくるはずの感動が伝わっ
てこないからではないでそうか。

  大学改革は、どの政党に属しているかとは独立に、その意義や問題点につい
て、考え判断することができるテーマの一つだと思います。種々のアイディア
をお持ちの方もおられると思います。文部科学省という行政が作った「大学改
革」を鵜飲みにされず、党員としてではなく国会議員として、また、同時に一
市民として、国立大学法人法案の是非について判断してくださいますよう、お
願い致します。

  最後に警告しておきたいことは、国立大学法人法案は、行政への大学改革白
紙委任状だ、ということです。自己権益を守り拡大する本能を持つ行政に、白
紙委任状を出せば、大学を自己権益拡大に利用することは当然のことです。法
案がもしも可決された場合に、大学が行政の権益の道具として利用されて衰退
していったとしても、その責任は行政だけにあるのではなく、その危険性を承
知の上で行政に大学を白紙委任した、文部科学委員のみなさんと、委員会採決
結果をそのまま本会議採決とされた全議員にある、という点を忘れないで頂き
たいと思います。」
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[114-4] 国立大学協会幹部の辞任を求める国立大学教官共同意見書 2003.5.14
http://ac-net.org/dgh/03/514-ikensho-to-yanu.html
[114-4-1] 連署者名簿#(現在56大学240名が連署しています。)
[114-4-2] 国立大学協会会則第28条:
[114-4-3] 石副会長から各国立大学へ送付された文書
[114-4-4] 井上幸夫弁護士意見書 
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[114-5] 国立大学全体投票中間報告 2003.5.12
http://ac-net.org/rfr/2/report-1.html
[114-5-1] 呼びかけ人
[114-5-2] 機関別投票者数
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[114-6] 国公立大学通信目次 http://ac-net.org/kd
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2003.05.9(金)
http://ac-net.org/kd/03/509.html
(1) 衆議院文部科学委員会5/7田中弘允前鹿児島大学長の意見陳述(要旨)
(2) 鬼界氏から議員への「国立大学法人法」及び国立大学に関する意見書
(3) 朝日(5/7):糟谷正彦「国立大法人化 疑問点多く抜本見直しを」
(4) 5.6国大協法人化特別委委員会配付資料について
(5) お便り紹介: 坂内英一(九州大学教授)「Tenure について」
(6) しんぶん赤旗5/8「国立大法人法案阻止しよう 全大教などが国会行動」
(7) 全国ネット速報: 意見広告(二次)への賛同者拡大のお願いなど
    1.意見広告,賛同拡大のお願い
    2.国会の動き
    3.電子レファレンダム,第二期
    4.最近の動き,文書など
    5.法案のプロフェッショナル訳が完成
    6.国会内集会での世取山洋介さんのスピーチを掲載
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2003.05.8(木)
http://ac-net.org/kd/03/508.html
(1) 衆議院文部科学委員会5/7参考人質疑(ビデオライブラリー)
  (1-1) 田中弘充(前鹿児島大学長)5/7
  (1-2) 山岸駿介(教育ジャーナリスト)5/7
(2) 鹿児島大学理学部教授会から衆議院文部科学委員会への要請5/7
(3) 「国立大学の法人化問題」に関する千葉大学理学部の見解 5/6
(4) 全大教九州から衆議院文部科学委員会への要請 5/7
(5) 鬼界彰夫「「国立大学法人法案」批判要綱―全国民が反対すべき理由」(下)
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2003.05.7(水)
http://ac-net.org/kd/03/507.html
(1) 本日:大学の将来を考える---国会議員と大学教職員による討論の集い
 (1-1) 午後1時より衆議院文科委員会プログラム:第2回目参考人質疑
(2) 鬼界彰夫:「国立大学法人法案」批判要綱―全国民が反対すべき理由I
(3) 朝日北海道5/2:国立大学法人法案 賛否問う電子投票
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2003.05.4(日)
http://ac-net.org/kd/03/504.html
(1)首都圏ネット「4.17国大協法人化特別委員会「議事メモ」が明らかにするもの」
 (1a)第13回国立大学法人化特別委員会(2003.4.17)(議事メモ)
  (1a-1)国立大学法人法案について
  (1a-2)国立法人化に関する今後の対応について
 (1b)学長説明会(7地区)における質問事項について
 (1c)法制化対応グループ:「国立大学法人法案」に対する見解 15・4・17
  (1c-1) (再録)「国立大学法人法(仮称)」閣議決定までの対応
(2)一橋大学教職員組合から石学長への要望書 2003.4.15
(3)豊島耕一「文部科学委員会は「審議」をしていない」
(4)毎日「<基礎科学研究>遠山文相に推進求める提言 国立大の代表者」
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2003.05.3(土):広島大学教職員組合から学長への要望。
http://ac-net.org/kd/03/503.html
(1) 広島大学教職員組合:「国会での意見陳述にあたってのお願い」
(2) 文部科学委員会4/16佐藤(公)委員質疑(民営化との関係など)
(3) 文部科学委員会4/23 :児玉委員への石参考人の回答:国大協の対応について
 (3-1) 石参考人の発言より
(4) 澤 昭裕「国立大学法人化による大学改革の死角」2002.12
(5) 池内 了「国立大学法人化に異議ありー近視眼的な「構造改革」は日本の
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2003.05.2(金):国会議事録より:赤池教授意見陳述
http://ac-net.org/kd/03/502.html
(1) 衆議院文部科学委員会4/23議事録
(2) 衆議院文部科学委員会4/23:赤池参考人 
(3) 鬼界氏と編集人の往復書簡
 (3-1) From:鬼界氏 4.26「何が本当の問題かー赤池教授意見陳述に寄せて」
 (3-2) From:編集人 4.26 Re:
 (3-3) From:鬼界氏 4.26 Re:
(4) 緊急出版:国立大学はどうなる――国立大学法人法を徹底批判する――
(5) 北海道新聞社説4/30:国立大学法人*経営優先だけでは困る
(6) 東京新聞社説4/21:国立大法人化 基礎研究を怠らないで
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2003.05.1(木):「競争的研究資金制度改革について」
http://ac-net.org/kd/03/501.html
(1) 国立大学全体投票三日目集計
 (1-1) 国立大学全体投票広報文書など
 (1-2) 国立大学全体投票大型ポスター
(2) 小林正彦「学内組織を中期目標・中期計画に載せてはならない」
(3) 総合科学技術会議の「競争的研究資金制度改革について」(4/21)
 (3-1) 競争的資金制度改革プロジェクト名簿 p24
(4) 文部科学教育通信4月号 教育ななめ読み 21:梨戸茂史「愛すればこそ」
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2003.04.29(火):二次意見広告 l 先端分野の研究者からの便り
http://ac-net.org/kd/03/429.html
(0) 国立大学全体投票参加者からの「投票理由」のお便り紹介 2003.4.28
(1)  二次意見広告(締め切り:5月10日、5月下旬掲載予定)について
  (1-1) 広告の内容について
  (1-2)「一次」と「二次」の関係について
  (1-3) 賛同連絡のしかた
  (1-4) 第一次賛同人への呼びかけ
  (1-5) 「国立大学法人法案」の廃案を求める「意見広告」への賛同の呼びかけ
  (1-6) 「意見広告、第二次」の実際
(2) Letter from People's Network, "Please email to the Committee"
  (2-1) 4.19  "Now the discussion in the House Representatives began"
(3) 佐賀大学物理教室から衆議院文部科学委員会への手紙 2003.4.24
(4)「市大を考える市民の会」通信  第30号 2003.04.27(日)
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2003.04.28(月)
http://ac-net.org/kd/03/428.html
(1) 国立大学法人法案の賛否を問う国立大学電子レファレンダム呼びかけ
 (1-1) 国立大学法人法案の賛否を問う国立大学電子レファレンダム趣旨説明
 (1-2) 投票システム概要
 (1-3) 電子投票における賛否理由の選択肢
(2)「悪法にカウンター・パンチ 国会論戦動かした「意見広告」」
(3)(転載)(he-forum 5465) ある元職員の方の文章
(4) 豊島氏から文科委員への要請「外国の大学人の参考人招致をお願いします」
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編集発行人:辻下 徹 e-mail: tjst@ac-net.org