『読売新聞』山形版2010年4月7日付

山大と中小企業が連携
企業家招く科目開講


山形大は6日、県中小企業家同友会、きらやか銀行、県信用金庫協会加盟の4信金と共同で授業科目を開講する「連携協力協定」を結んだ。中小企業と学生が交流する機会を作ることで、地域活性化に役立てたい考え。山形大が、教育や研究を目的に他機関と提携するのは11件目。

科目名は「山形を元気にする企業家に学ぶ」で、今月末に開講。基盤教育の教養科目に位置づける。県中小企業家同友会に所属する経営者などを招き、大学で経営哲学に関する講演を行うほか、同会の例会に学生を参加させる。企業見学も行い、県内の中小企業についての理解を深める。「大学コンソーシアムやまがた」を構成する他の高等教育機関の学生も受講できる。

きらやか銀と山形、米沢、鶴岡、新庄の4信金は、それぞれ同会と協定を結んでいることから、山形大との協定に参加することとなった。きらやか銀行が行員を授業に参加させ、山形大は金融機関から寄付を受け授業の費用に充てる。

締結式では、同大の結城章夫学長が「地域に根ざす大学を目指す本学にとって喜ばしい」とあいさつ。同会の川合勝芳代表理事は「学生に山形の経済を担う中小企業経営者の生の声を聞いてもらうとともに、会員企業には新しい感覚の若者から刺激を受けてほしい」としている。