『河北新報』2010年3月30日付

東北大医学系研究科と理研 先端医療で共同研究


東北大大学院医学系研究科と理化学研究所(理研)は29日、創薬や先端医療の分野で共同研究、人材育成に取り組む包括協定を結んだ。基礎研究で蓄積のある理研と、大学病院を持つ東北大が連携し、基礎研究の成果を臨床で生かすための研究を推進する。

両者は今後、先端医療の研究と臨床への応用を目指し(1)施設・技術の相互利用(2)連携講座などの教育プログラムの実施(3)産業界との協力―などを進める。理研の研究者が東北大の講義を担当するなど、教育面の連携も強化する。

東北大であった締結式で、山本雅之医学系研究科長は「東日本最大級の東北大病院の臨床の蓄積と、理研の研究や技術を生かし、世界最高水準の医療の開発を目指す」とあいさつ。理研の土肥義治研究担当理事は「連携を成功させ、基礎研究の成果と理研の知を社会に還元したい」と述べた。