『長崎新聞』2010年3月27日付

長崎大学病院に救命救急センター 4月1日から設置、県内2カ所目


長崎大学病院(長崎市、河野茂病院長)が4月1日から、脳卒中や心疾患、交通事故や転落事故に伴う多発外傷など重篤な3次救急患者を受け入れる「救命救急センター」を設置することが正式に決まった。県が26日、県保健医療計画に基づき指定書を交付した。

同センターの設置は県内では、国立病院機構長崎医療センター(大村市)に次ぎ2カ所目。

長崎大学病院の救命救急センターは、従来の「救急部」を拡充し設置。同病院の集中治療室(ICU)16床のうち8床、脳卒中専用病室(SCU)6床、救急専用6床の計20床をセンター登録の入院ベッドとして運用する。

救急専任の医師は4人から9人に倍増し、夜間の救急当直や学生、研修医への教育態勢を充実させる。看護師も病棟、外来を合わせて71人態勢にして手厚いケアを施す。

県庁で、中村法道知事は河野病院長に指定書を手渡し、「(センターが)県央地域にしかなかったが、県南地区にも態勢できたのは大きな前進」と激励。河野病院長は「県民・市民の健康(を守る)とともに、若い医療人の育成が急務。センター設置を機に県外からも人材を集められれば」と抱負を述べた。