『愛媛新聞』2010年4月1日付

井関農機が寄付講座 愛媛大農学部


愛媛大(柳沢康信学長)と井関農機(松山市、蒲生誠一郎社長)は31日、2010年度から農学部に井関農機の寄付講座「植物工場設計工学講座」を設置すると発表した。植物工場の普及拡大を目指し、技術開発や人材育成を行う。

両者は2005年に「農産物ハイテク生産システム」の研究連携協定を締結し、植物工場に関する研究を進めてきた。今回、協定を5年間更新すると同時に社員3人を教員として出向してもらい、農学部施設生産システム学専門教育コース内に講座を開く。

研究開発テーマはトマトの植物工場。現在、植物工場では年間10アール当たり30トンの収穫が可能だが、7〜8月の高温期は収穫が難しい。工場内全体を冷却するにはコストがかかりすぎるため、植物の特定部位に水を噴霧する「植物部位別環境制御」などを駆使し、4割程度の収量アップを目指すという。