共同通信配信記事 2010年3月25日付

国立大の評価を初めて反映 トップは奈良先端科技大


2004年度に法人化された国立大学の研究や教育内容などを評価して、各大学の10年度以降の運営費交付金に差をつける初めての評価反映の内訳が25日、文部科学省への取材で分かった。最も評価が高いのは奈良先端科学技術大学院大で、低かったのは弘前大。

国立大は授業料などの自己収入や国からの運営費交付金で経常経費を賄っている。文科省は、全86大学への交付金計1兆2千億円のうち、事務局の光熱費などに充当する「一般管理費」の1%分、計16億円を評価反映分の原資とした。

評価反映は業績などによって予算に差をつけることで活性化につなげるのが狙い。04年度からの6年間が本来の対象期間だが、今回は04〜07年度分を中間的に実施した。

(1)教育水準(2)研究水準(3)教育研究達成度(4)業務運営達成度―の四つの項目について、(1)(2)は大学評価・学位授与機構、(3)(4)は国立大学法人評価委員会がそれぞれ判定。評価結果を文科省が「ウエイト」として数値化(最高値91、最低値5・25)し、大学ごとに反映額を計算した。