『読売新聞』2010年3月16日付

同志社大に是正勧告…京都南労基署


同志社大は15日、理工学部(京都府京田辺市)の無機合成化学研究室で行われた実験で、男性研究員(39)らに国の基準で認められた防じんマスクを使わせなかったとして、京都南労働基準監督署から労働安全衛生法違反などで是正勧告を受けたと発表した。

同大学によると、勧告は12日付。今年1〜2月に行われた実験で、 アルミニウム粉などを混合する研究員に、防じんマスクを使わせず、インフルエンザ用のマスクで代用させた。また、じん肺法に定められたじん肺健康診断も行っていなかった。4年生の男子学生1人も同様の作業を行っていたが、防じんマスクを使っていなかった。研究員や学生に健康被害は見つかっていないという。

片山傅生副学長は「扱う量が少なく、法律で対象となる行為という認識がなかった。研究員、学生に深くおわびする」と謝罪した。