『北海道新聞』2010年3月6日付

女性医師支援 3大学に復職相談員 道、新年度予算案に5400万円


道は新年度から、出産・育児で休業中の女性医師の復職を支援するため、北大と札医大に、復職の相談に乗るコーディネーターを配置する。各大学で復職までの研修プログラムも実施してもらう。既にこうした取り組みを独自に実施している旭医大には費用を補助する。新年度予算案に関連費用5400万円を計上した。

道保健福祉部によると、道内では出産・育児などのため数十人の女性医師が休業しているという。2009年の医師国家試験合格者の3分の1は女性で、復職支援策の充実は、将来の医師確保策としても重要と判断した。

コーディネーターは、復職できる病院探しも含め、多様な相談に乗る。女性医師が復職をためらう一因とされる医療技術の進歩の早さなどへの不安を解消するため、各大学には研修プログラムも考案、実施してもらう。例えば、復職の半年前から自宅で最新の医療技術などをビデオ学習したり、復職直前に病院で実務を学ぶなどの内容を想定している。

道内の医大では、旭医大が07年10月から「二輪草センター」を開設し、復職先の紹介などを行っている。道は「一人でも多く医師を確保できる仕組みをつくりたい」としている。