『四国新聞』2010年3月7日付

地域との共生策探る/香川大創立60周年記念で講演会


香川大学(一井真比古学長)は6日、創立60周年を記念し、香川県高松市のサンポートホール高松で講演会を開催。参加した卒業生や地域住民ら約千人は、講師として招いたジャーナリスト・嶌信彦氏の講話などを通して大学と地域社会の共生などについて考えた。

講演に先立ち、一井学長が大学の歩みを振り返り、「文理バランスの良い総合大学に発展してきた。これからも地域とともに考え、活動する大学でありたい」とあいさつした。

講演のテーマは「これからの10年〜居心地の良い地域と社会」。登壇した嶌氏は、観光や農業など日本の産業政策の課題を挙げ、「国内で埋もれた良い素材を発見することが重要。現代に合った感性を大切にして世界にアピールしていかなければならない」と強調した。

また、世界の工業都市と大学の関係を示し「大学と街は密接に結びついている。どういう街にしたいのかみんなで考え発展させていくことが必要」と話した。

同大は1949年、学芸、経済の2学部で発足。その後、農、法、工の3学部を設置、2003年には香川医科大と統合し、6学部を擁する総合大学へと発展した。