『毎日新聞』大阪版2010年2月28日付

府立大:改革問題を考えるシンポ、150人が参加


府立大学(堺市中区)で27日、「府立大問題を考えるシンポジウム」が開かれ、約150人が参加した。橋下徹知事の意向を受けて理系特化の再編を進める大学改革について、津戸正広・経済学部長ら大学関係者や高校教員が意見を交わした。

卒業生らでつくる「考える会」の主催。津戸学部長は「今回志願者倍率が下がった。全国的に工学部の人気が高まっているが府大の工学部は落ちた」と今回の入試状況を説明。「改革の中でいかに文系を発展し維持するかが重要だ」と訴えた。

また望月彰・人間社会学部教授は「拙速な改革案。議論を尽くすべきだ」と批判。地元府立高校の教諭は「生徒が一番魅力を感じるのは総合大学。(教育の成果が出るのは)時間がかかる。効率だけで判断するのはおかしい」と指摘した。【稲垣淳】