『京都新聞』2010年3月1日付

滋賀県内の「大学コンソーシアム」
自治体などと連携、4月法人へ


滋賀県内の13大学・短期大学が、県や所在地の市と連携し、地域課題の解決や就職支援に協力する「環びわ湖大学・地域コンソーシアム」を4月1日付で設立する準備を進めていることが28日、分かった。現在ある大学間の任意の連絡会議を一般社団法人として拡充し、地域社会との連携を軸に事業を進める。

県内の大学では計3万人以上の学生が学ぶ。1990年代から大学誘致を積極的に進めた県の呼びかけで、2003年に連絡会議の「環びわ湖大学コンソーシアム」を設け、単位互換や合同の学生フェスティバル・公開講座を行ってきた。

今回の法人化は、琵琶湖を囲む滋賀の特性を生かし、学生支援など共通する課題に取り組む手法として昨春以降、検討を重ねてきた。

新たに▽地域課題に複数の大学や学生が取り組む事業を支援し、成果発表を行う「大学・地域連携」▽共同でのオープンキャンパス開催や教員の交流など「高校・大学連携」▽経済団体と連携し、合同で企業説明会や学内選考会を行う「就職支援」−の3分野で事業を行う予定。

学長らは「琵琶湖や健康、まちづくりなど幅広いテーマで、各大学の特性を持ち寄れる」と期待する。

法人設立にあたり、大津市のJR大津駅前アルプラザ大津に事務所を置く予定。各大学が立地する大津、彦根、長浜、草津、東近江の各市、県域の経済団体にも参加を呼びかけている。3月末に大津市で、法人設立発起人総会を開く。

■滋賀県内の大学・短期大学(50音順)

滋賀大(彦根市、大津市)、滋賀医科大(大津市)、滋賀県立大(彦根市)、滋賀短期大(大津市)、滋賀文教短期大(長浜市)、成安造形大(大津市)、聖泉大(彦根市)、長浜バイオ大(長浜市)、びわこ学院大(東近江市)、びわこ成蹊スポーツ大(大津市)、放送大滋賀学習センター(大津市)、立命館大(草津市)、龍谷大(大津市)