『読売新聞』2010年2月25日付

歯科、医科で共同研究…朝日大と三重大


朝日大学(瑞穂市)と三重大学(津市)は23日、共同研究や人材交流を目的とした包括的連携協定を締結した。

朝日大学は歯学部、三重大学は医学部をそれぞれ開設しており、人工骨(人工歯)や口腔(こうくう)内感染症などについての共同研究を進めたい考えだ。朝日大学が他大学と包括的連携協定を結ぶのは初めて。

朝日大学は歯学部を看板学部とし、口腔(こうくう)内疾患の研究が高く評価されているほか、岐阜市都通の同大PDI岐阜歯科診療所などを運営している。また、県内では唯一、法学部を開設している。

国立の三重大学は医学部、人文学部など5学部を開設。特に医学部は心臓疾患やガンの研究に力を入れている。これまでに、国立の和歌山大学などと連携協定を結んでいる。

連携協定は▽歯科と医科の共同研究▽法律や経済分野における共同研究▽両大学が共同でシンポジウムなどを開催し、地域社会に貢献する――などの内容が盛り込まれた。特に、歯科と医科の両分野で必要性が高い、人工骨(人工歯)の共同開発や口腔(こうくう)内の感染症と肺などの呼吸器官の感染症との関連性などの解明などの共同研究を進める。

このほか、両大学間の研究者の交流や単位の相互認定制度についても実施する方針が確認された。

朝日大学で同日行われた調印式では、同大学の大友克之学長は「両大学が協力し、若い人に夢や力を与える場を作りたい」とあいさつ。三重大学の内田淳正学長は「隣県の地域性を生かし、お互い切磋琢磨(せっさたくま)し、研究分野における新たな展開が可能になる」と締結の意義を語った。