『読売新聞』2010年2月9日付

山口大学長、丸本氏が続投へ 入院の次期候補が辞退願


山口大学長選考会議(議長=山下浩・元深川学園山口福祉専門学校長、14人)は8日、学長候補者の再選考を行い、現職の丸本卓哉氏(67)を再任したと発表した。任期は2010年4月1日から4年間。

学長選考は昨年4月に公示され、丸本氏や医学部付属病院長の松崎益徳教授(62)ら3人が届け出た。選考会議は書類審査や面接、教職員による意向投票の結果などを踏まえ、同10月15日、松崎教授を次期学長候補者に選んだが、松崎教授が同12月上旬に体調を崩し、同病院に入院した。

このため、山下議長や外部の医師らが面談して病状を確認するなど、対応策を検討していたところ、松崎教授が7日、辞退願を提出。同日夕の選考会議で審議し、丸本氏に続投を要請、了承を得たという。

山口市の大学本部で記者会見した山下議長は、「新しい執行部の下で、大学がより一層発展することを期待している」と話した。

丸本氏は「全力を尽くして課題解決に努力し、地域社会や国際社会に貢献できる人材を育てたい」とのコメントを出した。

丸本氏は、九州大大学院農学研究科博士課程修了。1973年に山口大助手に就任し、91年に教授。農学部長や共通教育センター長、理事・副学長などを歴任し、2006年5月から学長を務めている。