『新潟日報』2010年2月10日付

卒業目前で異例の合同面接会
今春卒業予定の大学生や高校生対象


今春卒業予定の大学生らの就職内定率が著しく低いことから、長岡市などは9日、卒業を控えた学生らを対象にした合同就職面接会を同市のハイブ長岡で開いた。卒業目前のこの時期に同様の面接会が開かれるのは同市で初めて。長引く不況の中、詰め掛けた学生約140人が企業の説明を真剣に聞き入った。

ハローワーク長岡管内の大学等の就職内定率は昨年12月現在69・6%で、同時期の内定率としては過去10年間で初めて7割を割り込んだ。

面接会は同市と同ハローワーク、長岡商工会議所でつくる同市雇用対策協議会が主催。学生以外の一般求職者も訪れ、約500人が集まった。

会場には、食品製造や販売、介護、建設業など53社の人事担当者が参加。求職者が順番待ちをするブースもあった。

大学等の就職内定率は県平均60・2%(昨年12月現在、新潟労働局調べ)と低く、長岡市以外からの参加者も見られた。新潟市の専門学校2年の女性(21)は「ブライダル関連が希望だが、なかなか決まらない。不況で採用側もシビアだと感じる。卒業まで約1カ月、焦っています」と話す。

一方、この不況を優秀な人材獲得のチャンスとみる企業も。ブースに「新卒のみ応募可」と張り紙をした土木関連会社の人事担当者は「逆に今はいい人材を採用できる。急きょ参加を決めた」と話した。