『陸奥新報』2010年2月10日付

弘大が合同企業説明会 厳しい現状に就活真剣


弘前大学学生就職支援センター(センター長・保田宗良人文学部教授)などが主催する合同企業説明会が9日、2日間の日程で弘前市内のホテルで始まった。4年生の就職内定率が近年になく低く、厳しい就職戦線となっている中、説明会対象の3年生らは興味ある企業ブースを訪れ、積極的に就職活動に取り組んでいた。

弘大の今春卒業予定の学生就職内定率(1月25日現在)は71.0%。前年同時期に比べ11.6ポイント減という厳しい状況だ。

保田センター長は「4年生は試験や卒業論文提出が済んだこの時期、面接機会を増やすなどの対応をしている。内定率7〜9%減と言われている中、なんとか90%台に乗せたい」と強調し、「3年生は先輩の厳しい現状を目の当たりにしているせいか、積極的にまじめに就活に取り組む学生が多い」と評価した。

9日始まった説明会は、学部3年生と大学院修士課程1年生が対象。県内外から2日で200弱の企業が参加している。各企業の担当者は業務や教育環境などについて説明し、学生は積極的に質問していた。

理工学部3年の男子学生は「不況なので大学院には行かないと決断し、早めに就職活動に切り替えた」、教育学部3年の女子学生は「東北地方全県を視野に就職活動する」と意気込んだ。

別の理工学部3年の男子学生は「合同説明会を有効に活用するため、興味のある企業はホームページで調べてきた。企業のイメージがわき、手応えをつかんだ」と話した。

企業の担当者は「有名大学で成績優秀だが受け身という学生よりも、自分の言葉でアピールできる学生を求めている」などと述べた。