『陸奥新報』2010年2月4日付

バイオマス研究推進へ弘大と北大が協定


弘前大学北日本新エネルギー研究センターと北海道大学大学院農学研究院が3日、研究協力に関する協定に調印した。人材交流と研究交流を促進し、県内の一次産業振興に向けたバイオマス利用システムの研究開発などを推進する方針。

同センターではバイオマスに関し、利用システムや発酵技術の開発に取り組んでいる。北大大学院農学研究院ではバイオマスと関連分野の研究に実績があり、同センターが連携を呼び掛けていた。

両者は共同研究などの研究協力、施設や設備の相互利用、研究や技術に関する情報交換、人材交流などを通じて研究交流を推進する。バイオマスの研究を基本に、新エネルギーの開発促進にも発展させたい考え。

同日は青森市の同センターで調印式が行われ、弘大の加藤陽治理事・副学長と北大大学院農学研究院の上田一郎院長が協定書を取り交わした後、記者会見した。バイオマス研究の第一人者である北大の松田從三名誉教授は「青森県はコメやリンゴの産地。その残渣(ざんさ)を利用した乾式メタン発酵を研究したい」などと抱負を語った。