『京都新聞』2010年1月30日付

雇用期限迎えた非常勤職員
京大が新規採用制度


京都大は、非常勤職員を最長5年で「雇い止め」とする原則を維持した上で、雇用期限を迎えた職員を「新規採用者」として再雇用できる制度の導入を決め、29日までに就業規則の取り扱いを変更した。京大は「限られた人件費の中で円滑に部局を運営するための措置」と説明している。

京大は2005年3月に就業規則を変更して「5年条項」を設けた。今年4月以降、雇用期限を迎える職員が出るため、常勤職員の一部や組合が制度の見直しを求めていた。

京大によると、新制度では、雇用期限を迎えた非常勤職員は、同一の業務が存続する場合のみ、各部局が公募する「新規採用枠」に応募できる。全応募者の中で最も適性があると判断されれば「新規採用者」として雇用され、再び「5年条項」が適用される。

学内の人事制度検討会の案が部局長会議で了承された。松本紘総長は「非常勤職員の業務は補助的、臨時的なものに限られ、常勤との境界は明確にしておく必要がある。常勤を目指す場合は登用試験があり、門戸は開かれている」としている。