『陸奥新報』2010年1月14日付

弘大が10年度に被ばく医療研究センター設置


弘前大学の遠藤正彦学長は13日、2010年最初の定例記者会見に臨み、今年7月に開設を目指す高度救命救急センターに合わせ、10年度中に弘前大学被ばく医療教育研究センター(仮称)を設置することを明らかにした。

遠藤学長は同センターについて「緊急被ばく医療について全国で初めて教育や研究をバックアップする施設」と説明。昨年11月に設置準備委員会を立ち上げており、今後、運営方針や教育・研究方針などを検討する。

この日の会見では10年度の運営費交付金内示状況や09年度の第2次補正予算案も説明したそれによると来年度の運営費交付金内示額は111億6900万円で前年度比0・7%減。新規として免疫学的に不適合とされている個体間での臓器移植を安全に実施できるよう基礎的・応用的研究に取り組む。また医学部入学定員拡大に伴い増員される専任教員の人件費相当を支援する、医学教育支援経費などが盛り込まれた。

このほか09年度第2次補正予算案では、救急医療設備や医学部定員拡大に伴う教育環境整備など、計4億円を超える額となった。

遠藤学長は予算内示状況について「大学を取り巻く状況が厳しい中、地方大学ながら頑張っていると自負している」と述べた。

また2月から2期目を迎えることについて「誠心誠意、本学発展のために尽くしたい」と意気込みを語った。