『毎日新聞』東京版2009年12月16日付

シンポジウム:大学生の奨学金考える−−千代田で19日


大学生の奨学金制度の在り方について考えるシンポジウムが19日、千代田区神田淡路町2の損保会館で開かれる。奨学生の支援団体「首都圏なかまユニオン」(新宿区)などでつくる実行委の主催で、今回が2回目。

奨学金を貸し付ける日本学生支援機構では近年、延滞債権の回収を強化しており、同ユニオンなどは「失業で返還が困難に陥る奨学生も多い。画一的な取り立ては事態を深刻にするだけ」と訴えている。また、現行制度では貸与のみの奨学金制度について、返還義務のない給付型奨学金の創設を主張し、「所得による進学格差をなくしてほしい」としている。

シンポジウムでは、昭和女子大の矢野真和教授が、高額の高等教育政策の転換を求めて講演。また、奨学金を返還中の当事者らによるパネルディスカッションもある。開催は、午後1時半〜同4時半。資料代大人500円、大学生300円。問い合わせは、首都圏なかまユニオン(03・3267・0266)。【松谷譲二】