『神戸新聞』2009年12月19日付

神戸大MBA取得 京大、慶大と提携合意


神戸大と京都大、慶応大は18日、MBA(経営学修士)を取得する「ビジネス・スクール」の提携で基本合意した、と発表した。国際的な競争力を持つビジネスリーダーの育成が目的。2010年度後期から、授業科目の相互履修や教材の開発、研究の充実に協力して取り組むという。

提携するのは、神戸大大学院経営学研究科と京都大大学院経営管理教育部、慶応大大学院経営管理研究科。ビジネススクールの実質的な連携は異例という。

慶応大は国内で最も歴史が古く、京都大は理系色も濃い「文・理融合型」などの特徴があり、神戸大では「3校が得意分野を出し合って経営幹部を育成できる。各大学が連携する海外の大学との関係も広がる」と期待。

また、出前授業や論文指導のほか、海外事業統括者や物づくりを支える現場管理者、NPOのマネジャーなどを想定した「育成カリキュラム」の開発も行うという。

1月18日、神戸大で開くシンポジウムで正式に締結するといい、神戸大の加登豊・同研究科長は「不況で企業の人材育成への投資は削られがちだが、それでは産業力の基盤が崩れる。よりよい教育を提供し、MBAの認知度も高めたい」と話している。(中島摩子)