『中国新聞』2009年12月10日付

岡山大医学部一般入試 来春、広島県の地域枠設定


広島県は9日、岡山大医学部医学科の来春の一般入試で、卒業後に中山間地域で働く医師の確保を目的とした「地域枠」2人が設けられることを明らかにした。県外にある大学医学部への広島県枠設置は初めて。

中国地方5県の高校出身者が対象。広島県が奨学金月20万円を6年間貸し付ける。学生は卒業後、県内の公的医療機関に9年間勤め、うち5年間を中山間地域などで働けば返還は免除される。

また、広島大医学部医学科が今春、県内高校の出身者を対象に推薦入試で導入した「ふるさと枠」は来春、一般入試にも拡大。今春の5人から15人(推薦10人、一般5人)に増える。

政府の医師不足対策で打ち出された定員増と、近隣の都道府県の大学にも地域枠を設定できるようにした制度変更で実現した。県医療政策課は「県東部には岡山大が医師を派遣する公的病院が多く、岡山大と協議を進めていた」と説明している。(高橋清子)