共同通信配信記事 2009年12月8日付

沖縄の大学に「減速」の評価 有識者と菅科技相が優先度判定


政府の総合科学技術会議の有識者議員と菅直人科学技術担当相による会合が8日開かれ、来年度予算の概算要求に盛り込まれた科学技術関係事業の優先度を判定した。

11月末の原案で「着実」と仮判定していた沖縄科学技術大学院大については、より厳しい「減速」評価に格下げ。また、行政刷新会議の事業仕分けで事実上の凍結判定を受けた理化学研究所の次世代スーパーコンピューター開発については「確実に推進」の評価は維持したが、スパコンの性能を生かして成果を挙げるためのソフトウエア開発も重視するとの見解を付けた。

沖縄科学技術大学院大について、有識者議員の白石隆・元政策研究大学院大副学長は「世界の争奪戦の中で優秀な学生を確保できるか、経営が長期的に持続可能なのかの2点に懸念がある」と説明。「一度立ち止まり、世界トップクラスの拠点として科学技術をリードするという所期の目的に最適な(大学の)在り方を考え直すべきだ」と指摘した。