『日本海新聞』2009年12月8日付

大学発ベンチャー 鳥大みらい基金に法人企業初の寄付


鳥取大学が今年創立60周年を迎えたのを機に、11月に設立した「鳥取大学みらい基金」に7日、米子市の「アヴィスコ」(清水浩史郎代表)から寄付があった。法人や企業からの寄付は同社が初めてとなり、鳥取市湖山町南4丁目の鳥大で贈呈式が開かれ、清水代表から能勢隆之学長に20万円の寄付目録が手渡された。

基金は国立大学の法人化をきっかけに、大学運営上の基盤となる運営費交付金が削減される中、教育研究や地域連携、学生を支援する財源の確保が狙い。1口千円からの寄付を法人・個人問わず募っている。

「アヴィスコ」は鳥大で生まれた技術やアイデアを基に、2008年に設立された大学発ベンチャー企業の一つ。保健福祉医療関連情報の整備、特定保健指導の委託業務などを行っている。

清水代表は「大学発ベンチャーの一つということが、業務をスムーズに進める一助となって利益を上げられたので、わずかでも大学に還元したかった。寄付は私たちのように、地域と大学の連携事業が続くように使ってもらえたら」と要望。

能勢学長は「全国に数多く大学発のベンチャー企業はあるが、利益を上げられているのはわずか。すばらしいモデルとなる。使途はしっかり考え、公表しながら使いたい」と喜んでいた。