『読売新聞』2009年12月5日付

奈良県立医大移転構想…御所、橿原も候補地


奈良県、年内にも検討チーム

奈良県橿原市の県立医大と付属病院を切り離し、大学施設を移転する県の構想について、荒井知事は4日の県議会本会議で、高山第2工区(生駒市)以外に、県立御所東高跡地(御所市)、県農業総合センター(橿原市)も移転先の候補地に加えることを明らかにした。県は年内にも、庁内にプロジェクトチーム(PT)を発足させ、現在地での建て替えも含め、具体的な検討を進める。

荒井知事は代表質問の答弁で3か所の移転候補地を示した上で、「医大病院を中南和地域の高度医療拠点施設として整備するため、大学施設を移転し、空き地をつくる必要があるが、現在の大学敷地内での建て替えも考えたい」と説明した。今後、健康安全局や土木、農林部などで構成するPTが、地元の意向も踏まえた上で、費用や効果、立地環境などを総合的に比較して選定する。

また、荒井知事は、県地域医療再生計画に盛り込んだ、県立奈良病院(奈良市)の建て替えについて、現在地のほかに、奈良市七条西、石木両町にまたがる県住宅供給公社の所有地に移転する案も含めて検討する考えを示した。