共同通信配信記事 2009年12月1日付

「若い芽つぶさないで」と訴え 事業仕分けに若手科学者


行政刷新会議の事業仕分けで、優れた大学院教育を支援する「グローバルCOEプログラム」の予算が縮減の判定となったのを受け、同プログラムに参加する20代〜30代の若手研究者と大学院生らが1日、東京大で記者会見し「若い芽をつぶさないで」と必死の表情で訴えた。

出席した若手は東京大、奈良先端科学技術大、大阪大、九州大の6人。

奈良先端科学技術大バイオサイエンス研究科の柳谷耕太博士研究員(30)は生活費を得る見通しがまったく立たなくなった大学院生時代に同プログラムから経済支援を受けた経験を紹介。「多くの学生がギリギリの生活すらできずに辞めざるをえなくなる。若い芽をつぶさず、花を咲かさせてあげて」と声を震わせた。

また、九州大システム生命科学府の大学院生、八木田悠一さん(25)も「研究に全力を注げる環境を維持してほしい」と縮減の見直しを求めた。