『毎日新聞』佐賀版2009年11月28日付

事業仕分け:国立大学法人経費見直し 佐大学長、再考求める


◇「教育、研究にしわ寄せ」

行政刷新会議が進めている「事業仕分け」で、国立大学法人の経費に充てられる運営費交付金が「見直し」とされたことについて、佐賀大の佛淵孝夫学長は26日、定例会見で「教育や研究へのしわ寄せが必ず起こる。これ以上減らさないでほしい」と、再考を強く求める考えを示した。

運営費交付金は、国立大の人件費や研究費などを賄うために使われているが、25日の仕分け作業で「交付金のあり方や位置付けを見直す」とされた。佐賀大では、同交付金が08年度収益の36・8%を占めている。

佛淵学長は「我々も努力しないといけないが、地方大学の財政は特に厳しい」と現状に触れたうえで、仕分け作業について「大学はすぐに出る成果を求めているわけではない。現場のことも理解してほしい」と苦言を呈した。【姜弘修】