『毎日新聞』高知版2009年11月28日付

高知女子大:「県立大」に名称変更 共学化実施で、11年度から


2011年度から男女共学になる県立高知女子大(山根洋右学長)は27日、共学化に合わせて大学の名称を「高知県立大」に変更することを明らかにした。加えて、遅くとも12年4月には公立大学法人化するとの意向を表明した。

女子大は今年6月に共学化を表明し「名実ともに一致すべき」との考えから名称変更を検討。学部長ら8人の運営会議が教授会や学生、同窓会の意見を聞き、今月26日の評議会で高知県立大に決定。他の検討対象はなく、異論も出なかったといい、山根学長は「シンプルだが、大学のポジションが分かり広く理解をいただけると思う」と述べた。

法人化を巡っては、県が設立団体となる見込みで、法人が運営するため、従来の県予算や条例に従った大学運営とは違い、県からの交付金などを大学の裁量で自由に使えるメリットを強調。一方、今春に私立大から公立大学法人化した高知工科大と同じ法人の傘下に入る可能性について、山根学長は「念頭に入っていない。自由度が増したユニークな大学づくりを進めるためにも、まずは自分たちの足で法人化を進めたい」と期待を込めた。

県が進める県立大学改革の一環で、女子大は来年4月に生活科学部を再編し、健康栄養学部を新設。社会科学系の新学部の設置も検討されている。【服部陽】