『毎日新聞』2009年11月24日付

事業仕分け:国立10大学部長、「成果主義」危惧 緊急提言を発表


東京大や東北大など国立10大学の理学部長会議は23日、政府の事業仕分けについて、「科学技術研究と次世代人材育成で後世に憂いを残す判断が下されたと危惧(きぐ)する」との緊急提言を発表した。

提言は、判断の背景に、短期で成果の得られる研究を重視する「短期成果主義」があると指摘し、その考え方からの脱却を求めた。また、今週から議論される国立大運営費交付金や基礎研究を支える科学研究費補助金については拡充を要望したほか、奨学金制度では貸与型でなく給付型として確立するよう訴えている。【下桐実雅子】