『毎日新聞』2009年11月22日付

愛知教育大:創立60年式典 「転換期」反映


東海地方で唯一の教員養成単科大学・愛知教育大(愛知県刈谷市、松田正久学長、学生4310人)が創立60周年を迎え、21日に記念式典を催した。教員養成6年制や教員免許更新制など、政権交代で教育政策が変わろうとしている実情が式典に反映された。【安間教雄】

式典には在校生や教職員、卒業生、教育関係者ら約400人が出席した。式辞で松田学長は「新政権により、教員養成制度のさまざまな施策が出されつつあるが、全体像はいまだ見えていない。事態がどう動こうとも、平和で豊かな未来を築く人間の教育を行う高等教育機関として、子供たちの未来がゆるぎなきものとなるよう、ますます役割は重要になると確信する」と述べた。

文部科学省の小松親次郎・大臣官房審議官は「教育の重要性がますます高まる今後、一層の活躍と発展を期待する」という川端達夫・文部科学相のメッセージを代読した。

愛教大は1949年に開学した新制の国立大学・愛知学芸大が始まり。当時の県内三つの師範学校が統合し、小中学校の教員養成大学として創設された。66年に愛知教育大と改め、70年に現在地へ移転・統合した。

78年に大学院(修士課程)、08年には教職大学院を設けた。卒業生約5万人。今年3月の学部卒業生の70.5%が教員になっている。