『読売新聞』2009年10月30日付

「最先端のエコビル」…名古屋大新研究棟、全館LED照明に


名古屋大学は29日、来年度発足する「素粒子宇宙起源研究機構」が入る総合研究棟(地上7階)の全館に、LED(発光ダイオード)照明を設置すると発表した。同機構は、ノーベル物理学賞を受賞し、同大特別教授も務める益川敏英・京都産業大教授(69)が機構長に就任することが決まっており、研究拠点となる。名大は「最先端のエコビルになる」としている。

総合研究棟は、補正予算の事業見直しで建設手続きを一時停止していたが、見直し対象にならなかったため、来年1月から着工することになった。LEDの採用で、年間約69トンの二酸化酸素が削減され、電気代は約36%節約できるという。

館内には、益川教授と同時にノーベル物理学賞を受賞した高エネルギー加速器研究機構特別栄誉教授の小林誠さん(65)の部屋を設けるほか、理学部と工学部の研究室を入れて学部間の交流を活発化する。総合研究棟は2011年3月に完成する。