『山梨日日新聞』2009年10月28日付

山梨大教職大学院認可へ
文科省 山学大栄養学部も


大学設置・学校法人審議会は27日、山梨大が来年度に予定している教員養成を専門とした教職大学院の設置を認めるよう、文部科学省に回答した。同省の設置認可は30日にも出される見通しで、認可されれば県内初の教職大学院となる。県教委と連携して現職教員の再教育などを行い、学校現場で即戦力となる「スクールリーダー」の養成を目指す。

同省は教員免許を与える養成課程を6年に延長する方針を固めており、同大の教職大学院も新制度の受け皿となる見込みだ。

計画によると、同大教職大学院では、教育課程の編成や教科の実践的な指導方法をはじめ、教育相談や学校経営についても学ぶ。同大付属の幼稚園や小中学校、特別支援学校のほか、県内の連携協力校で実習を予定している。2年間の課程で、修了に必要な単位は46単位とする方針。定員は現職教員と教員免許を取得した大卒者の計14人を予定。現職教員は設置が認可され次第、県教委が希望者を募る。

同大は昨年度、専任教員など人材が確保できずに開設申請を見送ったが、今年5月に申請していた。

一方、同審議会は、山梨学院大が設置を来年度に予定している健康栄養学部管理栄養学科など公私立の延べ50校についても、学部や学科、大学、大学院などの新設を認めるよう文科省に答申・回答した。

山梨学院大が設置予定の新学部は県内初の管理栄養士の養成機能を持つ。管理栄養士の国家試験受験資格が得られるほか、栄養士の資格、栄養教諭1種の免許状などが取得可能となる。

このほか大学の開設は5校。うち新見公立大、ヤマザキ学園大、横浜美術大の3校は短大からの改組となる。大学院設置は札幌市立大など7校。

全国初の共同教職大学院の開設を目指していた昭和女子大、大妻女子大、実践女子大、東京家政大、日本女子大の5校は、昭和女子大の申請書類の虚偽記載問題を受け、設置申請を取り下げた。戸板女子大など6校は、大学や大学院などの設置申請を取り下げた。

群馬社会福祉大が予定していた看護学部設置など11校の申請は保留となった。