『佐賀新聞』2009年10月28日付

内定率伸び悩みで、異例の就職説明会 佐賀大


佐賀大学は27日、来春卒業・修了見込みの学部生や大学院生を対象にした合同会社説明会を開いた。経済不況に伴う採用抑制などで就職内定率が伸び悩んでおり、79人が採用担当者との面談に臨んだ。3年次の就職ガイダンスが始まったこの時期に、4年次向けの説明会を実施するのは初めて。

佐賀大キャリアセンターによると、昨年10月上旬の内定率は約80%。今年は集計段階で未確定だが、同期比で12ポイントほど下回っているという。

就職希望者にアンケートを実施したところ、追加の説明会の要望が多かったため、開催を決定。佐賀、福岡両県を中心に36企業が参加した。

20社以上の事務系の採用試験を受け内定ゼロ≠フ女子学生(22)は「覚悟していたが、こんなに厳しいなんて」と曇り顔。同様に既に20社超を受けたという男子学生(22)は、「食品関係志望だが、必要としてくれる会社ならどこでも」と積極的にブースを回っていた。

大学院の男子学生(23)は「進学せず、好況だったときに就職していれば」と悔やみ、このまま学生として残留≠キることも視野に入れていた。

同センターによると、これまでに内定取り消しの情報はない。ただ、今春の卒業生が就職先の経営難で転職を迫られたケースがあり、再就職支援も視野に、企業に対して既卒者も採用するかどうか、求人票に記入を求めるようにした。