『毎日新聞』京都版2009年10月24日付

京都大:憩えるキャンパス 宇治おうばくプラザ完成


京都大宇治おうばくプラザの完成を記念する式典が23日、宇治市五ケ庄の同大学宇治キャンパスで開かれた。大学関係者など約220人が参加し、記念植樹やテープカットが行われた。

同キャンパスには、化学、エネルギー理工学、生存圏、防災の4研究所などがあり、約1700人の教職員や学生が在籍する。しかし、国際会議で利用するための大人数を収容できるホールがなく、学生・研究者が集える場所も少なかったため、08年3月からプラザの建設を進めていた。

総工事費約13億円。鉄筋コンクリート2階建てで、延べ床面積3365平方メートル、建築面積2288平方メートル。きはだホール(約300人収容)やセミナー室、学生や留学生の交流スペースがある。式典で、松本紘学長は「道路との境界塀を取り除いて市民が気さくに入ってもらえる環境も整った。親しまれるキャンパスになってくれればうれしい」と話した。

◇きょうから一般公開−−講演会も

24、25日には年に一度の宇治キャンパスの一般公開(午前9時半〜午後4時半)がある。きはだホールでは、24日午前10時から正午まで「宇治キャンパスの研究と教育−地域と世界の連携」などと題した公開講演会が開かれる。定員300人、入場無料。

宇治川オープンラボラトリー会場(伏見区横大路下三栖)では、浸水時のドアの開閉などを体験できるイベントもあり、宇治キャンパスからシャトルバスが運行される。問い合わせは同大学宇治地区事務部研究協力課(0774・38・3350)。【藤田健志】