『京都新聞』2009年10月7日付

iPS細胞の提供拡大
京大以外の機関から民間へも 京大など


京都大と京大が所有するiPS(人工多能性幹)細胞に関する特許の管理会社・iPSアカデミアジャパン(京都市上京区)は7日、京大以外の大学や非営利の研究機関が民間企業にiPS細胞を11月1日から提供できるようにすると発表、取り扱いに関する条件を公表した。iPS細胞研究をさらに広げるのがねらい。

京大は現在、マウス・ヒトのiPS細胞を、非営利機関に対しては無償で、民間企業に対しては100〜150万円で提供している。しかし、京大以外がiPS細胞を第三者に提供することは認めていなかった。

今回、非営利機関が民間企業に細胞を提供することを認め、提供を受けた企業は特許のライセンス料として5年で100万円をアカデミアジャパンに支払うとした。細胞の使用目的は社内での基礎研究に限る。

また、京大から提供を受ける場合は、提供料として5万円を京大に、ライセンス料の100万円をアカデミアジャパンに支払う。