共同通信配信記事 2009年10月1日付

農工大と早大が共同大学院開設へ 初の国・私連携


東京農工大と早稲田大は1日、10年度から、全国初となる国立大と私立大の連携による共同大学院を設立し、理学や農学などの分野を融合させた「共同先進健康科学専攻」を開設すると発表した。

記者会見した農工大の小畑秀文学長は「単独では研究の層の厚みが不十分だったが、一緒にやることで十分な研究ができる。大学間競争が激しい中での生き残り策の一つだ」と意義を強調した。

同専攻は博士課程の後期で、入学定員は10人。農工大が力を入れる生命工学や環境科学、早大は医科学などの分野から教授陣が集まり、健康の保持増進を目的にした先進的研究をする。

学生は両大学に籍を持ち、互いのキャンパスを行き来しながら学ぶ。学費では国立と私立の差がある。指導教員を農工大の教員にすれば年約82万円、早大にすれば年約102万円となるが、奨学金の活用で学生の負担が少なくなるようにするという。