『西日本新聞』2009年10月2日付

九大伊都キャンパス 理系の高機能拠点に ウエストゾーン 2期工事が完了


九州大学伊都キャンパス(福岡市西区など)の「ウエストゾーン」の第2期工事が完了し、同キャンパスで1日にあった竣工(しゅんこう)披露式では、大学関係者約80人が理・工学系の研究拠点の完成を祝った。数理学研究教育棟と総合学習プラザ、理系図書館で構成される同ゾーンは、学部から大学院まで一貫した教育・研究が可能となる。

理系図書館は「伊都図書館」の名称で、134万冊の収蔵が可能。数理研究教育棟と渡り廊下でつながっており、学生が利用しやすい構造。「数学系の学生が、システム情報や工学系と連携した研究が期待できる」(同大広報室)と研究面でも機能向上が見込まれる。

総合学習プラザには工学系の講義室のほか、4月に新設された自動車産業にかかわる高度な人材を養成する「統合新領域学府オートモーティブサイエンス専攻」の研究室などが設置されている。

理系図書館前広場であった披露式で、有川節夫学長は「箱崎、六本松キャンパスから(数学系が)集約でき、研究院レベルでの分断状態が解消された」と述べた。

今後、文系や農学系、中央図書館などが2019年度までに伊都キャンパスに移転する予定。